特定技能2号は、特定技能1号の次のステップとして、外食業界で長く働けるようになる在留資格です。本記事では、その概要や取得条件、試験の内容、メリット、最新の試験情報について分かりやすくご紹介します。
特定技能2号とは？
特定技能2号は、特定技能1号で培った経験や技能を活かし、より専門的な業務に携わる外国人が取得できる在留資格です。外食業界では、2023年6月10日から受け入れが始まり、慢性的な人手不足の解消に役立つことが期待されています。
特定技能2号の取得条件
特定技能2号を取得するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 実務経験：日本国内の飲食店で2年以上、指導・監督業務や店舗運営補助業務に携わっていること。
- 試験合格：「外食業特定技能2号技能測定試験」に合格すること。
- 日本語能力：日本語能力試験（JLPT）N3以上の取得。
また、2023年6月10日時点で特定技能1号の在留期間が2年6カ月未満の方には、経過措置として、在留期間から6カ月を差し引いた期間の実務経験で要件を満たすことができます。
特定技能2号技能測定試験の内容
試験は学科試験と実技試験の2部構成で、以下の内容が問われます。
- 学科試験：衛生管理、飲食物調理、接客、店舗運営の知識
- 実技試験：判断力や計画立案能力を評価
試験時間は70分で、250点満点中65％以上の得点で合格となります。
特定技能2号を取得するメリット
特定技能2号を取得すると、以下のようなメリットがあります。
- 在留期間の更新が無制限：特定技能1号（最長5年）とは異なり、長く働き続けることができる。
- 家族の帯同が可能：配偶者や子供を日本に呼び寄せることができる。
- キャリアアップのチャンス：管理職への昇進など、さらなるステップアップが目指せる。
- 支援計画が不要：特定技能1号で必要だった支援計画の作成が不要に。
【2025年最新】特定技能2号外食試験の日程と合格率
最新の試験日程
2025年度の第1回特定技能2号試験は、全国各地で開催予定です。主な会場は以下の通りです。
- 北海道（札幌コンベンションセンター）：2025年5月24日
- 東京（東京ビッグサイト）：2025年5月28日
- 大阪（ATCホール）：2025年5月19日、20日
- 福岡（福岡国際センター）：2025年6月3日
詳しい試験スケジュールは、OTAFF公式サイトでご確認ください。
直近の合格率
2024年度第3回試験（2025年1月実施）の結果は以下の通りです。
特定技能1号試験（出典：OTAFF）
- 受験者数：8,126人
- 合格者数：4,754人
- 合格率：58.5％
- 主な国籍：ベトナム（2,438人）、ミャンマー（1,063人）、中国（581人）
特定技能2号試験（出典：OTAFF）
- 受験者数：629人
- 合格者数：358人
- 合格率：56.9％
- 主な国籍：ベトナム（256人）、ネパール（26人）、ミャンマー（24人）
最新の合格者情報はOTAFF公式サイトでご確認ください。
今後の見通し
受験者数の増加
特定技能2号の制度は始まったばかりで、2023年時点では受験資格を満たす方が限られています。しかし、今後2～3年で受験者数が増え、2025年以降は特定技能1号からの移行が活発になると見込まれています。
長期的な人材定着
特定技能2号を取得すると在留期限の更新が無制限になるため、日本で長く働く外国人が増えると考えられます。これにより、飲食業界の慢性的な人手不足の解消にもつながるでしょう。
企業のサポート体制が重要
企業や登録支援機関は、特定技能1号の外国人労働者が2号へスムーズに移行できるよう、試験対策や教育体制を強化することが求められます。
まとめ 特定技能2号は、外食業界で長く働きたい外国人にとって大きなチャンスです。試験の詳細や最新情報はOTAFF公式サイトで確認し、しっかりと準備を進めましょう。
